花の下にて春死なむ

花の下にて春死なむ 北森鴻

面白かったので感想を書いてみる。

花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉 (講談社文庫)

新品価格
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ジャンルはミステリー。短編、連作短編。

香菜里屋(カナリヤ)シリーズと呼ばれており全4冊発行されている。

本書は1冊目だ。

本作の主人公はビアバーの店主・工藤。

香菜里屋というのはビアバーの店名だ。

香菜里屋を訪れる客が持ち込む謎を、店主が解くというのが基本的な流れ。

読者は謎解きを楽しむことができる。そして想像を上回る結末に驚くだろう。

俺が読んだきっかけは職場の同僚が紹介していたから。

謎の面白さもさることながら、本書を読むとビールが飲みたくなるらしい。

どんぴしゃだ。俺はミステリーもビールも好きだ。

で、読んだ。確かにビールが飲みたくなったが、そこまで飲酒欲求は掻き立てられなかった。

個人的に村上春樹さんの文章が一番ビールを飲みたくなるかな。

本作はビールよりも料理が魅力的だと思う。ちょっと凝った、洒落た料理が登場する。

これがなかなかに美味しそうだ。

こういう本を読むと行きつけのバーがあるといいなぁと思う。

俺は貧乏性なのでビールは家で飲んでしまうが、バーで飲むビールって美味しいんだよね。

ミステリも面白い。

謎解き役の工藤はずっとバーにいる。事件現場にはいない。

いわゆる安楽椅子探偵だ。

凄惨な死体も登場しないし、ホラー要素もないので気軽に読める。

それでいて謎は凝っているので「あっなるほど!」と感心してしまう。

シリーズ全部読んでみようかな。

ではでは。よわよわ。