「有給なんて贅沢は言わない。1万円払うから休日をください。」
私が社会人2~3年目の頃に言ってたセリフです。
なぜなら有給が取れない職場だったから。
病欠のとき以外、有給は取得しませんでした。
大手企業で高い給料をもらっていたので、「金なんていらんから休みたい!」と本気で言っていました。
メンタルがやられていますね。
休みが取れない環境
私が配属されたのは本社から離れた地方支店でした。
どこの会社でもそうかもしれませんが、本社と拠点では雰囲気が違います。
本社には社長をはじめ役員など偉い人がいっぱいいますが、拠点は拠点長が一番偉い。
つまりその人のやり方や考え方が職場にはっきりと出ます。
殺伐とした職場になるのか、和やかで働きやすい職場になるのかは拠点長次第。
有給が取りやすいかどうかも拠点長次第でした。
残念ながら私が配属されたのは有給が取りづらい職場。
取りづらいというより取れない。
私だけじゃなくて先輩も取っていませんでした。
上司がNoと言えば有給は取得できません。
なぜ取りづらいのか?
この体験談は10年前の話ですが、「有給はよっぽどのときに使うもので極力使うな」という考えを持つ人はけっこういました。
特に私のような若手で独身の総合職男子は仕事が全ての最優先だという扱いをされます。
「休んで何すんの?働け」と。
もし既婚者だったり子どもがいれば、「妻が熱出た」や「子どもの入学式」などの理由で休めるのかもしれませんが、単身ではこの手は使えません。
「みんなが働いているときにお前は遊ぶのか」という圧力がありました。
一応この会社の名誉のために言っておくと、この会社がブラックというより、ただ単に自分のいた部署が取りづらかったのです。
今にして思えば拠点長が無能ですね。
忙しい部署でしたが、1人が1日休んだくらいで余裕がなくなるような体制がおかしい。
特に花形という部署でもなかったのに何がそんなに忙しかったのだろうか?
本当はたいして忙しくないのに、休まずに長時間働く=正義みたいな価値観を押し付けられていたと思う。
先ほど会社がブラックではないと言ったのは、他部署の人はちょいちょい有給を取得していたからです。
会社の取り組みとして、年間5日の有給取得や誕生日休暇がありましたが本社周辺にしか浸透しておらず、地方支店では利用されていない制度となっていました。
年度初めに有給取得計画を書きましたが全然達成できなかったですね。
達成できなくても会社から何か言われたりペナルティもない。
会社の社風も「効率よく働く」というよりは、「気合と根性で頑張ろうぜ!」という体質だったので、有休取得率はあまり高くなかったです。
解決方法
いまの自分ならどうするか?遠慮なく有給申請しますね。
月末月初のような繁忙期は避けますが、暇そうなタイミングがあれば申請します。
どうしても仕事より優先したいことがあればクビ覚悟で申請します。
例えば、私が好きな村上春樹さんに会えるならクビになってでも有給とります(笑)。
もし後で呼び出しがあったら、懐にICレコーダーを忍ばせ、叱責されたら即人事部へ報告してやる。
まぁこういうことをすると、社内で危険因子扱いされるでしょう。
悪い噂ほど、本当にびっくりするぐらい伝わるのが早い。
1万円払う意味
1万円払って1日自由になれるなら安いもんだと思っていました。
ただ単に休みがもらえるだけでなく、休んだ翌日にクレームの嵐になるのは嫌なのでトラブルが起きない権利込みで1万円です。
この条件なら間違いなく払っていましたね。
いま考えると、こんなバカな話はない。
「そんなに嫌なら会社辞めればいいよ」と言ってあげたい。
有給は労働者の権利なので遠慮なく取得しましょう!
関連して会社に行きたくないという記事もありますので、ぜひ参考にしてみてください。