岩瀬さんから鈴木博志投手へ金言

岩瀬仁紀さんがクローザーについて語っています。

そういえば、本は出版しないのかな?

岩瀬さんのメンタル論は、ビジネス書としても売れそうな気がする。

2019年6月30日、サンデードラゴンズより。

対談ではなくそれぞれ別シーンでお話しをされています。

 

(岩瀬さん)
抑えて当たり前が一番難しいですね。
ツーアウトとってからのあと最後の1つのアウトが一番難しいので、やっぱり27個目のアウトは別物ですね。
結果が全てですよ。あそこのポジション(クローザー)は。
誰も助けてくれないというのが9回なので。

 

(鈴木博志投手)
信頼されるピッチャーっていうのは、9回を圧倒して抑えて帰ってくるのが一番だと思います。

 

-5/26終了時点で、20試合に登板し14セーブ(リーグトップ)

(鈴木博志投手)
なかなか安定した内容ではなかったですけど、9回という1イニングを結果勝って戻ってこられたことは、粘りになりましたし、自分としての仕事はしっかりできたので、そこは良かったと思います。

 

-しかし、その後は打たれ登録抹消

(岩瀬さん)
抑えていても信頼を失うことは簡単なので。
だから、いかに継続させるのかというのは、難しい世界だなと。
まずは1年間結果を出さないことには、信頼には至らないと思います。
調子がいいときは年に10試合もないんで。
調子がいいときに抑えるのは、ピッチャー誰でも出来ると思っているので。
調子が悪いときにいかにどうやって抑えるかを覚えないことには、1年間通すことは出来ないと思います。

 

真っすぐ(ストレート)はコースを間違えちゃいけないですし、変化球は高さを間違えちゃいけない。
真っすぐはコースにさえいっていれば、バットの芯にはなかなか届かない。
変化球は高く浮くと(スタンドに)持ってかれますから。
結局、腕が振れていて、はじめて抑えられる。
全てはそこが大前提。置きに行ったボールは死に球になってしまう。
だからいくらコントロールしたところで打たれることが分かったので、もうそういうことはしないようにと思いました。
追い込まれたときは2分割でいいんだ、内角が外角かぐらい大胆にならないと抑えられない。

 

-2004年9月1日タイガース戦。
同じ年の7月29日、697試合連続フルイニング出場中の金本にデッドボールを当て、骨折を負わせていた。その金本と再び対戦。

 

(岩瀬さん)
金本さんにデッドボールを当てて、(内角に)シュート投げるのがものすごく怖かったんですけど、
でもそこを投げなければ結局やっていけないのと一緒で。
谷繁さんの性格は知ってますから、外角だけで勝負するというサインにならないことは分かっていたので、それなりに最初から覚悟はしてましたけど。

 

いまだに緊張しますけどね。それを思い出すと。
引退してても嫌だなという印象は覚えていますけど、でもそれを乗り切らないと勝負にならないし、この世界でやっていけないなと思ったので。
怖いですよ。実際に投げるときは。
怖いですけどそれが出来ないとプロの世界ではやっていけないので。だって自分が生きる道はそこなんですから。

 

-鈴木博志に思うことは

(岩瀬さん)
「ただ速いだけでは通用しないな」と思ったはずなので、自分で自信を持って投げるボールがないと、このボールがあればいつでもストライクをとれるというボールがあれば、すごく助かるんですけど、
その自信がないのか、真っすぐにしてもカットボールにしても、結局、9回のマウンドというのは自分との闘いでもあるので、弱気になるところを見せないようにやっていかないといけない。

 

 

弱気なことを言っているように聞こえるけど実は違う。

心臓がめちゃくちゃ強い。かつ、技術論もしっかりしてる。

さすがレジェンド。