理想の上司?与田監督のマネジメント術

メンタルよわおこと赤佐田浜也です。

2019年4月28日、平成最後のサンデードラゴンズは、

与田監督と井端さんの対談!

このお二方は亜細亜大学出身の先輩後輩という間柄です。

井端さんがすごく気を遣って話しているのが伝わります笑。

 

(井端さん)
ここまでのドラゴンズの戦いをどう思いますか?

(与田監督)
ユニフォームを着ている間は絶対に100%の満足はないので、例えばいま全て勝って首位にいたとしても、満足しないと思う。選手たちが何とか試合に出て、何とか結果を出して勝ってやろうという、そういう目の色にはなってきていますね。

(井端さん)
今年は先発・中継ぎ・抑えとここまで非常に良いように思います。

(与田監督)
先発投手に勝ちがついていますし、もっと長いイニングを投げてほしいというのは当然希望としてあるんですけど、試合をしっかりと作っている。
終盤、去年は40試合ぐらい逆転負けがあったと聞いていますが、そういう僅差でも勝てるようなリリーフも増えてきたので、あとはケガをさせないように。

(井端さん)
去年までと違うなと思った試合で、4/17DeNA戦のようなゲームが増えていけば貯金も5、10とどんどん増えていくじゃないかなと。
(注釈:初回に先制したがその後ノーヒット、しかし5回に追加点をもぎとり、中継陣がきっちり抑え、各選手がそれぞれの仕事をした試合)

(与田監督)
いい勝ち方。見てる方はね(笑)。やってる方は汗だくのゲームだったんですけど、2死満塁でビシエドのところで、あそこで一気に決められるかどうか。でもそこで決められなかった。リリーフ投手もブルペンで待機していて、ここで打ったら楽になる。守ってる野手も1つのエラーから流れが変わるという緊張感もあったと思うし、まさしくプロの試合というか、簡単にはいかないんだよというゲームでした。

 

(ナレーション)
与田監督がペナントレースを戦う上で最も大切にしていることは?

(与田監督)
一番は疲労からくるケガであったり、突発的なケガもそうですけどね。2軍が非常に大事だと。「待ってました」「やっと俺の出番がきたか」というような猛者がね、2軍にぞろぞろいるようにしてもらいたい。
ペナントレースは)せめいぎあいなので、せめぎあいをするには心身ともに健康な選手たちがいないと始まらない。そういう風に考えながら、特に2軍の選手の状態を気にしています。

 

「井端が気になった采配」(というフリップが登場)

(与田監督)お~

(井端さん)汗が急に出てきました(汗)。

(与田監督)さぁ、どんなものが出てくるのでしょうか(笑)。

 

①先手必勝

(井端さん)
比較的、早め早めにどんどんつぎこんでいるという印象があります。

(与田監督)
自分がピッチャー出身なので、相手投手にいかにプレッシャーをかけるか、自分がマウンドにいて、こういうことをされたくないな、ということをよく考えています。もちろんそこにはデータもあるんですけど。

例えば代打の切り札を得点圏にランナーが出たら使う、出なかったら使わないという発想はあんまり僕の中にはなくて、先頭バッターでもそういう強い打者を使われることでピッチャーって嫌なところがあるんですよね。

(井端さん)
一度これと決めたら、どんな場面でも起用しているイメージがあります。

(与田監督)
脅威のある選手を、1試合使わずに終わってしまう可能性があるという、それはやっぱりしたくないんですね。
(4/6)ヤクルト戦のアルモンテなんかもそうだったんですけど、ホームランで流れを変えてくれるんじゃないかという期待の中で見事に石川からホームランを打ってくれたんですけどね。
ピッチャーもこうだったら交代、でもそうじゃなかったら続投というのがすっごく難しくて。多分野手もそうでしょ?

(井端さん)
そうですね。

(与田監督)
行くなら行けと。

 

②大胆な采配

(井端さん)
先発ピッチャーをスパッと代えたり、(4/12阪神戦)加藤選手をイニングの途中で、あれはミスだと思うんですけど、その次の日に、何もなかったようにすぐに使うというのは何か考えがあってのことでしょうか。

(与田監督)
選手に常々言っているのは、使うのはこっち、審判にこの選手を使いますよと告げてるのはぼくの責任なんでね。だからそれに対して選手たちがオドオドしたり、自信を失うようなことだけはしてくれるなと。自信を持ってグラウンドに立ってほしい。

で、思い通りにいかないことは決して失敗という言葉は使うなと。思い通りにならなかったという理由が分かったことだけでも収穫なので。まぁいつも言うことは、とにかく怠慢プレーだけは絶対にするなと。怠慢プレーだけは絶対に使わないんでね。

それ以外、必死になって向かっていって結果が出ないことに関しては仕方ないことで。加藤が甲子園で後逸したところも、あれピッチャーも悪いんですよ。加藤だけの問題じゃない。頭の中が混乱しただろうし、初めてああいう甲子園の空気の中で、ああいう緊張感の中で試合をして、彼にとっては必ず収穫になったはずなので。

でも、収穫になり課題が明確になった翌日に使わないというのは取り返すチャンスがないわけですよね。何のために彼を使おうとしているのか、ぼくの考えがブレてしまうことだけはしたくないなと。

ぼくが大胆にというよりも、選手に大胆になってほしいということがあります。

 

(ナレーション)
全球団と対戦した印象は。

(与田監督)
ジャイアンツの中軸、どこからホームランが出てもおかしくないようなね、選手が勢ぞろいしてます。ちょっとしたコントロールミスが大きな流れを変えるホームランになるという警戒心を持ってますが、そこに果敢に挑んでいかないと。高額な選手もたくさんいますし、向かっていくしかないなと。

ヤクルトの打線、スイングが素晴らしいですね。もちろん投手力も高い。ここというカウントで勝負ができるピッチングをする。非常にレベルの高いチームだと思います。

タイガースは長打力というよりも、繋いでくる、一気にたたみかけてくる、そういう勢いを持った選手が多いですね。ピッチャーもある程度ゲームを作れる選手がいますし、勢いに乗ったら怖いチームです。

昨年まで楽天の2軍で、横浜の選手を見ていました。非常に鋭いスイングをする選手が多く、でもなかなかミートする確率が低かったんですけども、今年にかけてはレベルアップをしてきている選手が多いのでここも要注意です。

カープについてはベンチにいても空振りしたときのスイングが聞こえてくるぐらいスイングの威力があります。3連覇しているチームですから当然あなどれない。

楽なところは1つもありません。

守り勝つというのはどうしても防御という発想になるのですが、攻めて抑え込むという発想ですよね。

 

対談は以上です!

ビジネスマンにも使えそうな内容ですね。

一生懸命やってうまくいかない(失敗と言う言葉は使わない)ことは仕方がないと。それを収穫にして次に生かす。結果が出なかったら責任は監督が取ると。こんな上司がいたら安心して仕事に打ち込めそうですね。

何かの記事で読んだのですが、あるチームの場合、結果が出ない選手はすぐにファーム行きとなるため委縮する選手が出てくると。「それを乗り越えてこそプロだ!」という意見もあるかと思いますが、野球はかなりメンタルに左右されるスポーツだと思うので、技術以外も管理できる与田監督は理想的です。

最近はチームの調子が悪いですが、まだ5月。がんばれドラゴンズー(・∀・)ノ

勝負強さ (角川oneテーマ21)

新品価格
¥843から
(2019/7/17 21:15時点)