改善しようとした結果、
形が変わっただけで本質は何も変わっていないということがあります。
最近あったニュースと、職場でありがちな例を紹介します。
東証
東証は1部、2部、マザーズ、ジャスダックの4市場ありますが、
これをプライム、スタンダード、グロースの3市場に再編しようとしています。
東証1部の企業は2000社を超えており、言い方は悪いですがピンキリの状態になっています。
これを改善するために市場の絞り込みをしようとしているのですが、
経過措置として、現在1部の企業はそのままプライム市場に残留できるとしています。
意味ない!!
名称が変わっただけで何も変わらないのでは?
現在1部の企業への配慮したための措置ですが、これでは改善というより改名です。
大学共通試験
2021年に行われる大学入試は完全に改善に失敗しています。
当初は記述式を行う予定でしたが断念し、結局マークシートだけの試験となりました。
細かい点は変えているにしても、
「センター試験」から「共通試験」に名前が変わっただけの結果となりました。
職場あるある
共有サーバーのフォルダを整理する
→並び順が入れ替わっただけ
共有サーバーのフォルダを整理する
→階層を増やして、前より見づらくなる
申請書の見直し
→記入箇所の位置が変わっただけ
日報の見直し
→エクセルの並びが縦と横が入れ替わっただけ
定型業務の当番制
→わざわざ当番にする意味がなく、悪平等なだけ
朝礼の進行を日替わりから週替わりにする
→どうでもいい
最後に
些細なことを変えるだけで劇的に変化する場合もあります。
例えば捺印欄を書類の左下から右下に変えたら、サクサク押印できるようになったとか。
そういう例もあるので改善は常に考えるべきですが、
明らかに意味がない、ただこねくり回しただけの改善は嫌いです。
日報や朝礼を見直すなら、
「そもそもなくすことはできないか?」
「逆にもっと時間や項目を増やしたらどうか?」
という様々な視点から最適な形を検討すべきです。
次に、実現性を考えます。
共通試験のように、「記述式で採点はできるのか」という課題に対して、
実現性が乏しい状態でスタートすると失敗します。
「改善に時間をかけたけど結局何も変わっていない」
という無駄は回避しましょう。