なぜ数学を勉強するのか?
数学で習った内容は直接は役に立ちませんが、数学を学ぶことにより論理的思考が身に付きます。
論理的思考を身に付ければ仕事にも活かせます。
役に立たない
普通に生活していて数学に接する機会はあまりないと思います。
二次関数の軌跡を求めることなんてまずないですよね。
数学というか算数なら接する機会は多いですが、四則演算や平方根は電卓で事足ります。
割合やグラフを作成するならエクセルで出来ます。
もっと複雑な計算、例えば微分や積分を求めなくてはいけない場合でも、コンピュータに計算式をプログラミングしておけば、値を入力するだけで解が出ますので、ガッツリ問題を解く機会はないです。
(工学系の職業の人は計算してるかもしれませんが)
考え方を学ぶ
ではなぜ数学が主要科目かというと、論理的思考を育むためです。
論理的思考という言葉の定義がかなり広いのでざっくり言いますが、
「Xを○○と定義したら、Yが導き出せる!」
という考え方です。
2020年のセンター試験の問題です。
最初に条件が書かれていて、そのときにどういう値が出るかを求めます。
仕事に置き換えるとこんな感じです。↓
売上高がX円で仕入額がY円のとき、粗利額はZである。
売上高と仕入額が決まれば粗利額が算出できるので、Z=X-Yとなります。
これは論理的に全く矛盾がありません。
ではどうやって仕事に活かせばいいのでしょうか。
仕事にどう活かすか?
例1.
顧客管理システムでは訪問件数など営業活動の数字しか出力できない。
→2つのデータを組み合わせれば生産性や時間帯別の数字が出せる!
例2.
書類Bと書類Cを照合した。
→書類Aと書類Cは照合する必要がない!
三段論法(A⇒B、B⇒Cが成り立つとき、A⇒C)を使用しました。
最後に
「『数学なんて学校を卒業したら使わない』と生徒に言われたら何て答えますか?」
教員採用試験の面接でも聞かれます。まぁ誰でも一度は思う疑問ですし。
実生活で使う数学なんてせいぜい中学レベルまでかなと思います。
高校以降の数学は、虚数や複素数といった意味分からん世界に突入してどんどん抽象的になります。
そのルールの中で矛盾なく答えを導き出す能力を育むのが数学です。
実に面白い。