私は軽度ですがパニック障害を患っています。
発症してからは、日常生活のほんのしたことが大きな苦痛になります。
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先日コロナワクチンを接種しに行きました。
予約してから当日を迎えるまでずっと「怖いな」と思っていました。
なぜか?
注射よりも「人がたくさんいる密閉された場所」が怖いのです。
・初めて行く場所
・人がたくさんいる中での待ち時間
・接種後の待機時間
怖くなる要素がたくあります。
「さっと行ってさっと打ってすぐ帰りたいなー」
とそればかり願っていました。
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そして当日。
会場は広いイベントホールで、人がたくさんいました。
会場に入っただけですでにクラクラしていますが、この段階では「具合が悪くなった」という理由で帰る選択肢も考えていました。
怖くなったら逃げればいいのです。
そんなことを考えつつ、流れ作業的に順路を進んでいきます。
問診表のチェックと本人確認が終わり、接種の列に並びます。
ここまで来て帰るのは気が引けます。
「あとちょっとだ!がんばれ俺!」
と炭治郎のように自分をはげましつつ、いざ接種。
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接種は1分もかからないうちに終了。
とりあえずこれで一安心ですがここから最大の難所です。
それは待機時間。
接種後15分は会場から出られません。
「ただ座ってスマホを見てれば15分なんてすぐじゃん」と言われそうですが、それが怖いのです。
身 動 き 取 れ な い !
これがパニック障害を持つ人の考え方なのです。
すごくドキドキしました。
パニックだけでなく、もし万が一ワクチンにアレルギーがあって体調が悪くなったらどうしようと不安もあるので、二重の不安を抱えることになりました。
短くて長い15分のはじまりです。
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接種後に待機時間があることは事前に知っていたので、新しく漫画を買ってスマホに入れていました。
「これで15分なんてあっという間だ!」
と期待していたのですが、私の場合は一旦パニックが始まると文字を読むのもつらくなるので、結局この作戦は7分ぐらいで終了しました。
それでも7分ももったので大成功と言えます。
残りの時間はなんとか耐えることができました。
というのも、待機時間中もトイレや電話を理由に離席することが許されていたからです。
「なーんだ。全然心配する必要ないじゃん!」
なんとか無事に乗り切ることができました。
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会場を出ると空気が美味しい。
「1ヶ月後には2回目の接種かぁ」という思いもありますが、今日で対策はばっちり学んだので次は大丈夫でしょう。
この日、会場に入ってから出るまでわずか30分でした。
「たったこれだけのことで何でこんなに疲れるんだ…」と絶望しつつ、無事に終わって良かったです。
この記事を書いてて思いましたが、パニック障害のつらさは人に理解されないんだろうなということ。
自分で書いてても「何がそんなにつらいの?」という気がします。
でも実際つらい。
私個人の考えですが、パニは心の病気ではなく脳の病気だと思っています。
なので自分は全然悪くない!引け目を感じる必要もない!
そんなスタンスでこれからも生きていこうと思います。
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(後日 追記)
2回目の接種に行きました。
同じ会場、さらに1回目のときより人が少なかったので全然余裕だと感じました。
が。
またも待機時間が怖くて怖くて。
接種直前にご飯を食べ過ぎたことが原因で体調が悪い。
体調が悪いと予期不安がどんどん大きくなります。
結局、「トイレに行く」と言って離席しました。
怪しまれない程度に時間を使って席に戻りましたが、その後もパニックは収まらず。
体調が悪いと言おうものならアナラフィラキシーを疑われそうで怖くて。
早く帰りたいので平気なフリをして何とかやり過ごしました。